結婚式では披露宴の列席者へ引出物をご用意し、
列席されない方には内祝いをご用意することがよく知られています。
引出物も内祝いもお祝いのお返しと考えることが多くなっていますが
本来の意味合い、由来が異なります。
引出物は、昔のある風習が由来です。
その昔、宴席の主は招待客へお土産としてご用意した馬を
庭先に引き出して見せるという風習がございました。
このことから
引出物という言葉が宴の招待客へのお土産をさす言葉になりました。
お土産ですので、どなたにも同じお土産をご用意していました。
一方、内祝いはそもそも
お祝いごとのあった家が喜びを身内と分かち合うためにご用意する品でした。
いわゆる幸せのおすそわけとしてご用意していました。
そのため、お祝いをもらったかどうかにかかわらず
内祝いは喜びを分かち合いたい人に差し上げていました。
引出物も内祝いも単なるお祝いのお返しではなく、
招待客へのおもてなし、身近な人への幸せのおすそわけとして
今、現在にも伝わってきました。
お相手のことを想う素敵な気持ちが生んだ日本の素敵な風習だと思います。